電気通信大学にはジムがある

砕け散ったあの蒼い日々を。僕は。

何かしら運動をしないとまずいと思った。ランニングでもするかと思うも自宅の周辺に理想的コースがない。学校の近くにメガロス調布というスポーツジムもあるが、正直そこまでじゃない。

調べてみると、学内にジムがあるではないか、しかも無料で使える。

早速、トレーニング講習会を受けるため女性スタッフに予約をするも学内で迷子になり遅刻してしまう。

学校自体家から遠くめんどくさかったが、脱もやしっ子の為、講習を終えてからも定期的にジムには行った。

ジム内にはかなり優れたマシンがある。しかし、当方トレッドミルしか使わない。現在所属しているサークルでも週2回ジムで筋トレが行われるが、内容がきつすぎるのでさぼってひたすらトレッドミルを使う日々が続いた。

ある日トレッドミルを使おうと近づくも、ぽっちゃり外国人に激しくぶつかられ、台を奪われてしまう。あまりの衝撃に愕然としていた。この世界ではもやしっ子は屠られるらしい。この外国人をラミレスと名付ける。ラミレスは平然とした顔で走っている。渋々残り一台のトレッドミルを使うことにした。しかし使い方が全く分からない。ボタンが幾度すり減っていて読み取ることができない。こんなところでもたつくのも恥ずかしいので、目の前にあった赤いボタンを押した。

「ジリリリリリリリリリリリリリ」

「!」

ジム内でトレーニングをしていた人が「なんだなんだ」と騒ぎ出す。

僕もなんだなんだと思ったが、明らかに音源が自分の立っているトレッドミルからだった。

激しいベル音は一向に鳴りやまない

なんでこうなったともう一度赤いボタンを見る。

「emergency」

「!」

もう一度よく見てみると「緊急時以外押さないでください」と書いてあるではないか。

そもそもジムのマシンの使い方が分からない時点で少年にとっては緊急時なのだが。

しかも、ジム内に響き渡るベル音は鳴りやまない。コンセントごとぶち抜いてやろうと精悍に歩を進めるもコンセントの先が特殊な構造をしていてとてもぶち抜けない。というか多分ぶち抜くともっとやばい。

横のラミレスはこちらを全く気にせず走っていた。

なすすべなく台の上でフリーズしていた。

気が付くと女性スタッフが目の前にいた。ベル音も鳴りやんでいた。「大丈夫ですか?」

その瞬間、俺は雷に撃たれた

結局女性スタッフに使い方を教えてもらい、マシンが作動した(やっと走れる!)

刹那、横のラミレスが「ふぅぅぅ」と言って、マシンを終了し、どこかへと行ってしまった。

過甚の神は偏頗な考

 

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